劇場のそばに大きな大学の構内の木々があるので、外に出ると蝉の声がよく聞こえる。
大阪の街はいつの間にかクマゼミに覆い尽くされたのでうるさいばかりだけど、こちらはまだアブラゼミとツクツクボウシが多い。
その声は懐かしい。
静かな町並みの中でその鳴き声に包まれると、時間の流れを忘れて1つ前に戻ったような錯覚に陥る。でも小さい頃は聞こえなかったミンミンゼミが混じるので、すぐに引き戻されてしまうが。
小さい頃はクマゼミが珍しかったのでよく追いかけたもんだけど、今じゃ振り切って逃げ出したくなるくらいに多い。気候の変化のせいだけど、そのうちここもクマゼミだらけになるんだろうか。