この間の忘年会の時、随分前に公演した芝居のビデオを貰ったので今見ている。
自分の明かりをビデオで見る機会はあまりないけど、この公演は作品が気に入っていたのでずっと欲しいと言い続けていてようやく頂いた。
3年ほど前に伊丹のAIホールで行った鐘下辰男作の芝居である。
脚本がいいのはもちろんだが、それをきちんと作り上げた役者と演出のいい仕事ぶりで良質な作品に仕上がっている。
照明もかっこいいし(うそ、うそ)。
自分的には少しだけ新しい取り組みに挑戦したりしたが、そこはうまく行かなく、あまり人に言ってはいないが満足していない部分があるのでやり切れていない無念さがある。
それで事あるごとに再演を希望しているが、結構お金の掛かる作品なのでなかなかそういう訳には行かない。
その当時でも終わった後の反省で見直す点があり、さらに年数がたった分もっとこなせるんじゃないかと信じている。
ある程度年数をこなすとそれで十分に通用する仕事が出来るせいか、そこで止まっている人が多い。そこまでになると誰も口を出さないのでよけいに満足しているせいか。
物を作るという作業は計算で答えが出ないから行き着く先は見えないはず。
仕事として捉えるとそこそここなしていれば成立するけど、上へ上がるという意識を失えばもはや続ける意味がなくなるんじゃないか?
ビデオを見ながら向上心だけは失わない事が一番大切であると改めて認識した。
PS.ビデオを見ながらやっぱりいい作品なんでNHKの芸術劇場で放映してもいいんじゃない?とちょっと思った。
本番しながら観客とは違う立場で芝居を見ていてそれでも思わず涙が出る作品は、自分的には仕事を越える事が出来る程すばらしい作品だと思っていて、これはその中のひとつです。
Posted by seizi at 2003年12月11日 01:21 | TrackBack (0) | [EDIT]うん、いいこと書いてあるな、うんうん。なんだかやる気が出てきました。
Posted by: ECRI at 2003年12月12日 14:16