2004年2月 9日

演出への傾向と対策

今月、初めて照明を担当する劇団から、過去の作品のビデオを資料として手渡されていたので、とりあえず見てみる。
普段はあまり先入観を持たずに作品に取り掛かるのでそんなビデオなどは見ないのだが、手渡されたので一応つっこまれないように見ておく事にしたので。

初めての劇団との付き合いは、演出の好みなど分からないので、こちらもかなり緊張する。

他人の明かりは人それぞれなのでいつもはとやかく言わないのだが、自分が照明を担当する事になった劇団なので、その明かりが演出の意向なのかそうじゃないのかは重要な事だ。

今日見たビデオの明かりはどうにも腑に落ちない。
全てにおいてバランスがよくない気がする。
ビデオなので実際の明かりとは違う分を差し引いても気になる部分が多い。
これが演出の好みだとしたら、やっていけないかも知れないなあ。

今回の劇団の演出家は前に私の照明を見た事があるらしいので、こちらの作り方を知った上での依頼だと思うので、まったく合わないという事はないと思うが、ちょっと合わない事があるかも知れない。
こういう舞台の仕事の場合、やっぱり自分で納得出来るものを作り上げる事をしたいのだが、それが演出のイメージと違うと、演出に方針に従って自分を押さえる事をしなければならない。
もちろんこちらの思いも十分に伝えて話し合うであろうが、最終的な判断は演出に従う。
それが仕事なのだから。

でも気持ち良く出来ないのを無理に押さえるのも結構辛いもんです。
今回、もしそうなれば仕事として我慢するか、次から断るか・・・

だから初めての劇団との取り組みはいつもながら非常に緊張する。
例えるならば入社面接に近いか(そんな経験がないのでよく分からない)
向こうも恐らく緊張しているだろう。

最初の稽古見の場は、そんな2人のお互いの探り合いなどが見れて、そういう状況をよく分かっている人が見れば多分面白い、いや、かなり面白いと思うのだけど。

・・・と思っているが向こうは平然と構えていたりして。

Posted by seizi at 2004年2月 9日 01:31 | TrackBack (0) | [EDIT]
コメント

私の所属する劇団の演出は、やっぱり、初めてのスタッフさんに会う時はものすごく緊張するそうです。
どこまで信頼していいのかな?
なんて、やっぱり探りあいですよね。
でも、何回か回を重ねるごとに、意気投合し、お互いを高めあっていけるような関係が出来ることもあるので、楽しみでもあると思います。

Posted by: 山本真紀 at 2004年2月 9日 23:50

そうして作られる舞台はよりいっそういいものが出来ると思います。
馴れ合っても仕事と考えて距離を置いてもダメですよね。
また相手を裏切らないように自分自身もより高めていく努力が充実感に繋がります。

でも未だにどんなに長い付き合いのある劇団でも、作品に最初に明かりを入れる瞬間は、気に入ってもらえなかったらどうしょうと内心かなりハラハラドキドキしてしまいます。

Posted by: seizi at 2004年2月10日 02:13
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